こころの相談室 1「身支度が自分でできません」

2020年4月17日

”私の子育てこれでいいのかな” そんなお悩みに臨床心理士竹田伸子先生が優しくアドバイス。情報誌「トゥインクル」より、選りすぐりのものをシリーズでお届けします。

【質問】小学1年の息子は、学校の準備や身支度が自分でできず、何度言ってきかせても怒ってもダメで、どうすればよいのかわかりません。

お答えします

親からしつけられた生活習慣は8才頃に定着し、その後ほとんど変化しないまま大人になります。ですから小学1年生の今、親御さんが生活面のしつけに力を注ぐことは非常に重要です。

私が相談を受けるとき、お子さんの様子を詳しく伺いながら3つに分類します。それによってアドバイスが変わります。①知識②能力③気持ちの三つ。相談者の息子さんはどれに当たりますか。

①知識:子どもに知識が欠如する場合です。親からしつけを受けていない子どもの場合などがこれに当てはまります。子どもに知識を与えてあげることが必要になります。相談者の息子さんはこの型には当たりませんね。

②能力:理解が追いつかない、身体麻痺がある、など能力不足に因る場合です。相談者の息子さんの場合はこれも当てはまらないでしょう。となると残るは③です。

③気持ち:「その気にならない」「抵抗感がある」ということです。親から見ると大事なことでも子どもには重要とは思えない、こういう事柄は生活の中に山ほどあります。

たとえば、脱いだ靴を揃える、歯を磨く、いただきますを言う、など。家庭でしつける生活習慣のほとんどがそうです。この習慣を身につけないと将来子どもが困るという危機感が親側にはありますが、子どもにはどちらでもいい、どうでもいい、ことなのです。
そんな風に、親子間には常に温度差があること、子どもにも同じように危機感を持たせようと思っても難しいこと、この二つを前提にして作戦を立ててみてください。

人は不安を煽られると抵抗感を強めます。より心地よい方法を提示することを心がけてみましょう。

竹田伸子先生Profile
大阪彩都心理センター代表・臨床心理士
甲南大学人間科学研究所客員特別研究員

大阪彩都心理センター
http://saitokodomo.com/index.html